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タンク型ACというモノについて考えてみる [考察 アーマードコア]

ず~~と昔に戦車とかACとか多脚戦車について書いたことがあるが、ふと思いついたことがあるので書いてみよう。


まず、多脚戦車だとか、上半身人型の戦車などをできるだけリアルに考えるにあたって前提となるのが、

「戦車として最適な形状は現代の戦車で完成している」ということである。

前方投影面積を最小化し、高威力、高弾速、長射程の砲を備え、車体重量を抑え機動力を維持するために装甲の配分を正面に集中する。これが陸戦兵器としての戦車の到達点とも言える。
現状では戦車のこれ以上の巨大化は起こらないというのはよく言われることである。

そんな中で、タチコマの記事の中では、
小型多脚戦車の利点は、立体的で入り組んだ地形での三次元戦闘、
軍用多脚戦車の利点は、複雑な地形への適応性と可変による通常戦車形態への移行を挙げた。

要するに、「脚」というものの本質的な利点「跳躍、地形適応性」を装甲兵器に付与したものである。
地形適応性自体は、無限軌道も優れている。多脚戦車の利点は、むしろ複雑な地形に接地した状態で、攻撃も行えるところだろう。底面が平らな無限軌道では、踏破はできても攻撃は行えない。

多脚戦車は、攻殻機動隊の世界におけるMBTであり、すなわち、MBTの直系進化系である。



一方で、タンク型ACは、無限軌道の脚部に人型の上半身という、多脚戦車とは全く逆の形状をしている。
この辺について、それらしい理由を考えてみよう。

まず、戦車にACの技術をつけるとしたら、以下のようになる。

そもそも、人型兵器などという妙な兵器を作れるほどの技術があるなら、その技術で戦車を作れというのは良く言われることである。

ではその技術で戦車を作ってみよう。

それは、大出力のジェネレーターによる三次元の高速ブースト能力を備え、PA、もしくは防御スクリーンなどの能動装甲を備えた戦車である。

さて、ここで問題になるのは、射角である。戦車の射角は形状から明らかなように、それほど広くない。当然ながら、戦車の敵は戦車であり、地上以外の敵を狙う必要が基本的にないからである。

水平方向にのみ回転する砲塔に砲を備えていては、三次元機動力はさして意味をなさないものとなってしまう。攻撃するときは接地しなくてはならないのだから。

さて、射角を広げるためには、砲塔部を”コア”とし、あたかも人の腕部のように左右に武装を着ければよい。

あとは武器一体型のアームパーツでもいいし、人間型の腕部に武装を持っても良い。

武器腕か通常腕かは、乗り手の趣向次第・・・というのがACのゲームとしての現状である。

とりあえず、武器腕は、
高威力(もしくは時間火力が高い)、

やや低装甲、武器のメンテナンスが大掛かり(武器だけ下ろせばよい通常腕に比べ)、予備武器、もしくは拾得武器などを使えない、マニピュレータを持たない、などの特徴があるだろう。


一方通常腕は、
射角がかなり広くとれる(もっとも武器腕にもマシンガンなど通常腕に近い形のものもあるが)、予備武器、拾得武器を利用できる、マニピュレータを持つ、武器のメンテナンスが楽、

腕部の性能によって武器の性能が大きく左右される(性能は上がりも下がりもする)、腕そのものの構造が複雑であり、メンテナンスが大変である、などであろうか。



結局のところ、三次元戦闘能力を付与したがために、射角の確保のために戦車本来の形状は保てなくなり、このような形に落ち着くのである。


もっとも、後述するが、ACの設定的には、戦車(MBT)に新鋭技術を導入してタンク型ACが生まれたのではなく、ACというコア規格を採用したMT群が生まれた後に、戦車型の脚部を導入したに過ぎない。

今した話は、三次元機動を行う戦車があったとしても、現在の戦車の形は保てないだろうということの説明に過ぎない。




さて、陸戦兵器の機動が三次元化した世界で、既存の兵器がその地位を保てるかは、作品によって異なる。

ACの場合は、ゲームなのでその辺がどうも曖昧で、各人のフロム脳に依存することになりそうである。

ゲーム中の描写その通りなら、ACはあらゆる兵器を淘汰する最強の超兵器、その代わり非常に高価で数も限られるものとなる。ACミリタリー動画でおなじみハラショーノフ氏も、ゲーム中のACの様子をきちんと設定化して再構築し、描写したのがネクストであるとおっしゃっている。


ACを多数の兵器の中のひとつとするなら、さじ加減ひとつでACの兵器としての性能、立ち位置は大きく変動する。
例えば、戦車に正面からはまともに勝てなかったり、閉所で集中砲火を浴びればあっけなくやられたり・・・そんな感じである。ゲーム中のイメージでいけば、アセンブリ可能で汎用性の高いMT、程度のものが、リアルなAC像といった考えである。

ところでハラショーノフ氏は、ACのタンクはMBTが進化したのではなく、全くの別存在と分析している。兵器の発達として、そのほうが自然であるということである。
氏は人型兵器という珍妙な、通常の環境ではまず発生しえない兵器が登場し、極めて独特な兵器体系の進化が起きたのはなぜか、そこから考えていらっしゃる。

わたしは軍事の知識も乏しく、氏のような本格的な考察はできないが、(私のは"それっぽい”理由付けをする考察レベル止まりである)
設定および独自考察で、発展系譜を考えてみよう。


【地下世界という垂直方向に立体的な地形、人的労働力の不足=市場のニーズ】

【複雑な地形、および不安定な地形での作業を可能とするモノ→脚】
【作業別の換装不要の高精度汎用マニピュレータ→腕】

【ヒューマノイド型ロボットが実用化、量産化可能な高度な技術レベルとヒューマノイドロボットの十分な市場ニーズ】

【MTの誕生】

【コア構想、パーツの互換化による圧倒的汎用性の獲得】

【Cored MTの誕生、この後、コア規格を採用したMTと、通常のMTでは、別の道を歩むこととなる】

【MTの武装化】【非コア規格型MT、用途の限定による限定的高性能化、形状の特殊化】

【武装したCoredMTは、Armored Core:ACと呼称されるようになる】

【二脚 逆脚 四脚 タンクへ分化】

開発初期の事情を考えるに、無限軌道型のMTというのはあまり存在しなかったと思われる。
平坦な地形での安定性確保と言う点では、無限軌道は優れているので、重機の発展型、半分重機のようなMTというのは見られたかもしれない。(ACの作中でも、無限軌道を搭載した重機に似た機械はしばしば登場する)

二脚、逆脚、四脚などのMTが多数登場した後に、本格的に兵器としてACというものが確立される際に、旧来の兵器であるタンクを脚部に据えるという発想が、当然のごとく浮上したのだろう。
(それは、全くもって、実際にACというゲームを作った人々の発想と同種のものである。車体自体はあるのだから、コアを砲塔に見立て、着けてみたくなるのである。)

タンク型によって、多脚のもつ利点は失われるが、安定性や、積載量において大きなアドバンテージを得ることができる。
傭兵の多用なニーズに応えるという点でも、タンク型の脚部は自然と開発されたのであろう。(これもゲームプレイヤーの我々がタンク脚を欲しがるのと同種のことである。戦車乗りからレイヴンに転向する場合などは、こうしたニーズも発生しうるし、完全に趣味でタンク脚を選ぶレイヴンもいたであろう。)


そういう点では、兵器の系譜としては、確かにタンク型ACは、戦車としての要素は持つものの、MBT(主力戦車)の直系子孫ではない。


こうした中、従来のMBTがどのように進化し、どのような立ち位置になったかは、それぞれのフロム脳に任せることにしよう。
ゲーム中でいえば、ACに対しては鈍重な戦車はあまり有効ではない。むしろ高機動のMTのほうが厄介である。しかし、戦線の構築と維持と言う点では、やはり砲と装甲を備える戦車は必要かもしれない。

三次元機動戦車=タンク型ACは、もはやMBTの形状ではなくなり、攻撃を可能であれば、かわす、あるいは狙いをつけさせないで、敵機に対して有利なポジションから攻撃する兵器となる。戦車に比べると大型化してしまったが、装甲は維持し、あるいはより強化し、汎用的な武装構成が可能となった。

この三次元機動戦車が、従来の戦車を代替するのかは、よくわからない。
スペック的には遥かに上だろうが、運用想定が従来の戦車とは異なるのだ。
だからといって、従来の戦車では、三次元機動をとるMT、ACなどに対して対応しきれない。

結局のところ、この世界での部隊構成は長大な「槍」としての戦車と、小回りのきく「剣」としてのMTの混成になるのかもしれない。

そして、ACは、ゲーム中のように、基本的に単機運用され、本隊の支援、陽動、敵部隊の殲滅から潜入、破壊、暴動鎮圧まで、あらゆる「特定の状況」に対して投入されている。
ACという兵器は、アセンブリによって高い汎用性を示すが、兵器としては、乗り手によって機体がマチマチで、軍組織での運用に適さない兵器と言えよう。
(企業の持つAC(陽炎など)は、やはり外観や装備が統一化されているものが多い)
そのため、レイヴンは一匹狼として、依頼主の「特定の厄介な状況」の除去を行うという、限定的な戦場に投入されることになるのである。
ようするに、便利屋のための兵器なのである。

そんなわけで、部隊で運用される戦車とはまた異なる存在、ということになるのだろうか。

この時代のMBTを考えるならば、サイズ自体は現在の戦車と同様で、重ACの正面装甲を抜くことができる強力で長射程の砲、防御スクリーンによる能動装甲を備え、従来のサイズ、重量のまま、攻撃力、装甲などを強化したものになると思われる。
重量やサイズを維持したまま砲を強化できるかは、技術的な検証ができないので分からないが、何せ人型ロボが登場する超未来である。可能であると思いたい。

高速型のMTやACに接近されれば脆いものの、戦線の構築と言う点では申し分ない成果を発揮するのではないだろうか。

ただし、企業がMTやACの開発に資本を集中し、旧来兵器の発展が停滞するという可能性もまた考えられよう。

ACのゲームでは、旧来兵器はやられ役、妙なデザインのMTが主力兵器or最新兵器という扱いになっている。

PPのサガルマタやら、4のGA製四足兵器やら、最近のAFやら、重兵器も妙なデザインのものが多く、本来戦線を作るべきシンプルな戦車は本当に出番が少ないorz


いまいち結論めいたことは導けていないが、一通り思いつくことは書いたので、終了。
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rest

旧来の兵器開発が停滞してそう、というのもありますが、それに加えてAC,MTなどが使用している砲の技術もあんまりフィードバックというか反映されてないようにも見えますね。

初めて脅威を感じた戦車(一応戦車扱い)系の敵ではNXでのセントー(ナービス製?)が個人的には思い出深いのですが
この機体もあくまで他に比べて砲と運動性がいいかなぁってだけで装甲はおざなり気味だった覚えがありますし。
ACより大きめだったのですが、それにしては砲の火力も装甲も……
ヘリ、輸送機のとてつもない積載能力を見る限り 重すぎて云々というのも起き難そうなのですけどねぇ

何とか戦線の構築が出来なくもなさそなのはSLのフォイヤーベルクとかですかね……あれも大概背が高いですけど
クレストの多脚MTは空挺戦車みたいでしたし……
こうなるとMT以上の堅固さを持つガチ気味な戦車の登場を期待したく……w


関係ありませんが。。ゼロの使い魔を購入しました。まだ上手く時間が取れてないので2巻の序盤ですけれど……
まだまだアンリエッタ姫が頭痛がしてくるキャラなのが辛いところですw老人キャラ?のマザリーニ枢機卿の方が好印象なんてw
by rest (2009-05-14 18:19) 

NSX

お目汚しな此方のブログに再度ご来訪いただき恐縮です。

マザリーニいい爺ですよね。
一方のロイヤルビッチ姫は最新巻でもやらかしてます。
まあそこがビッチ姫の人間臭さでもあるのですが。

「ゼロの使い魔は萌えラノベである」
のはまあ、間違いないのでしょう。

しかし、私の場合、むしろ原作の購入に踏み切った理由はデルフとサイトがかっけえからであったり・・・。

(もちろんレモンちゃんことルイズもかわいいですが)

むしろ燃えのほうが重要だったりします。

その他原作にはいい漢がちらちらと何人か出てくるので読み進めてみてください。


さて、ACについてはゲーム中の描写を真と見るか演出と見るか・・・もあると思います。

現実にはセントーとか開けた地形ではめちゃ強いのかもしれません。
あるいは現実にもACが最強兵器だったり・・・
その辺は各自のフロム脳ですよね。

まったくもって、ACはその辺がアバウトだからこそ自由に考えられて楽しいです。
by NSX (2009-05-17 17:34) 

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