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数奇な旅の終わり【真・女神転生 STRANGE JOURNEY】 [考察 女神転生]

私の数奇な旅もようやく終わりを迎えた。

混沌たる新世界を創造し、
法の神の治める永遠の安寧の世界を創造し、
人類と、今あるこの世界を守った。

ナンバリングではない、携帯機での女神転生。
しかしながら、ストレンジジャーニーは、『正伝』に位置づけられる作品だという。

EDを迎えてもなお、シュバルツバースとそこに潜む悪魔たちに魅せられた数多のメガテニストなら、
まさに本作は『正伝』であるということが実感できるだろう。


霊的な力に乏しく、脆弱な身体しか持たない人間が対峙する、
神話伝承の存在、悪魔。

人類の技術の粋を結集したデモニカを纏っても尚、脆弱な生身の人間が魔性の存在
と対峙することは恐ろしい。

近年の女神転生シリーズではあまり見られなかった、悪魔への恐怖が非常に強く感じられる。

携帯機だからこそ、リアルな映像での表現を行わないからこそ、
ゲームにおいて凄惨な描写は可能となる。

悪魔にとって、ニンゲンとは、食料であり、星の害虫であり、紙切れのような脆弱な存在であり、浅はかで低俗な存在である。
シュバルツバースに侵入した人間たちは、その初めに75%との人員を失い、その後も1人、また1人、また1人と悪魔に引き裂かれ、食いちぎられ、へし折られ、粉砕されていった。

『調査』という本来の任務は危うくなり、生存と脱出のために暗中模索する調査隊。
奇しくも生存と脱出のための模索が、シュバルツバースの調査となった。

シュバルツバースの構造が明らかになり、いよいよ脱出を試みた矢先、
調査隊の希望は容易く打ち砕かれる。
人間の『調査』など、シュバルツバースを何ら明らかにしてはいなかった。

失意と絶望の中、今後の道筋すらつけられぬ調査隊。
出来ることは、『上位の存在』から提示された道筋をなぞるだけ。
それは、シュバルツバースの中心へ近づくこと。

調査隊は、自分たちの行動がどこに繋がっているのかすら全く分からないまま、
他に道がないゆえに、シュバルツバースの中心を目指す。

そんな中の、ジャック部隊との戦闘。
私利私欲に溺れ、富の独占と他者への猜疑心に囚われた人間との戦い。

そんな愚かしく脆弱な人間からの脱却者。
一方は悪魔の力を得、悪魔とともに生きる者。
一方は神の加護を得、選ばれし信仰者とともに生きる者。

出口の全く見えない状況下で、これら明確なビジョンは、隊員たちの一部を魅了し、隊に離脱者が現れる。
残った隊員たちは、今後に対するビジョンすら描けず、ストレスは極限に達する。

そこに現れる、一筋の光明、あるいは可能性、ゴア隊長。

「何がために戦うのか?」


そして、決断は下される。



こうして振り返ってみると、『ストレンジジャーニー』というタイトルは非常にしっくりくる。
先行きを描けない、見知らぬ、奇妙で閉塞した世界を彷徨う数奇な旅・・・。
彷徨う中で、揺れ動くなかで成される選択は・・・。

『ストレンジジャーニー』は、女神転生の『正伝』の文脈を、21世紀現在の言葉で描写したものと言ってもいいのではないか。
地球を食いつくさんとする人類と、生命の根源たる太古の母、そして現在の神。
混沌の側に立ちつつも、あくまで傍観者を決め込む反逆の堕天使。

3ルートを回り、一個の人間としては、青い空の下、今いる人々、家族、愛する人を守ることが何よりも一番だと思う。
しかし、それでは何も変わらず、人類は地球を破壊し自滅するだろうとも思う。
旧世界の未練など捨て去るなら、新世界は人類が支配する世界よりもより良いのかもしれないとも思う。



『ストレンジジャーニー』・・・
ゲームとして一級、
SFエンターテイメントとして一級、
メガテンとして一級、

である。
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